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【プレミア投資法人】長期発行体新規:AA /安定的 ニュースリリース | 日本格付研究所 JCR 15d0278

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15- D- 0278 201 5 年 7 月 8 日

株式会社日本格付研究所(J C R)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。

投資法人

(証券コード:8956)

【新規】

長期発行体格付 AA− 格付の見通し 安定的 ■ 格付事由

(1) 本投資法人は 02 年 5 月に設立され、同年 9 月にオフィスビルとレジデンスを投資対象とする複合型の J -RE IT として東京証券取引所 J - RE IT 市場に上場した。資産運用会社であるプレミア・リート・アドバイザ ーズ(PRA )の主要株主は、本投資法人の上場時には、ケン・コーポレーション(K E N)(27.1%)、日興 ビルディング(18. 0%)、中央三井信託グループ(19. 9%)等であった。その後、株主間での株式譲渡を 経た後に、本投資法人の中長期的な財務戦略および継続的な成長戦略を再整備するため、高いクレジット を持つ新スポンサーの獲得とメインスポンサーの明確化について検討した結果、10 年 5 月からエヌ・テ ィ・ティ都市開発(NT T 都市開発)が PRA の株式の 53. 1%を保有し主要株主となった。なお、14年 10 月には、K E N の所有していた株式がケネディクスに譲渡されると同時に、NT T 都市開発とケネディクス との間で事業協力の覚書が結ばれている。

(2) 現在のポートフォリオは 57 物件、取得金額総額約 2, 332 億円(優先出資証券を含む)の資産規模。NT T 都市開発をメインスポンサーとする体制に移行後、スポンサーとのパイプラインサポートを通じてスポン サーが開発し、所有するオフィスビルを中心に新規物件を取得し、ポートフォリオの拡大と同時にオフィ スビル全体の競争力の底上げを図った。スポンサー物件の取得により NT T グループのオフィステナント 比率が上昇し、テナントクレジットの向上や、テナントとしての中長期的な入居継続による安定した収益 が期待できるものと見られる。また、マーケットの改善やスポンサー物件の取得を通じて、ポートフォリ オの収益全体の改善も進んでいる。財務面では、50%を超える水準で推移していた総資産ベースの L T V が、15 年 1 月の公募増資により15/ 4 期末で約44.8%まで低下した。スポンサーチェンジ後の PRA によ るスポンサーとの一連の取り組みを通じた外部成長面、内部成長面および財務面における実績とスポンサ ーのコミットメントによる本投資法人の体制強化を踏まえ、本投資法人の長期発行体格付を「A A - 」、見 通しを「安定的」と評価した。

(3) ポートフォリオ全体の稼働状況についても、改善傾向が続いている。特にオフィスビルについては、長期 間リーシングに苦戦していた物件の稼働率の上昇も見られ、15/ 4 期末におけるオフィスビル全体の稼働 率は、14/ 4 期末の 90.0%から大きく改善し 96. 1%となった。また、フリーレントを加味したキャッシュ フローベースの稼働率についても 14/ 4期末の 83. 8%から15/ 4 期末で92.2%となるなど、オフィスビル のキャッシュフローの改善が見られている。前述の通り、スポンサー物件の取得により NT T グループの オフィステナント比率が上昇しており、今後についても NT T グループとのリレーションの活用により安 定的なポートフォリオ運営がなされていくことが期待される。レジデンスについては、これまでの稼働状 況は比較的安定的に推移している。レジデンスを主たる業務分野としていた K E N が PRA の株主から 14 年 10 月 30 日付けで離脱しているが、レジデンスの運営上特段の懸念がないものとみている。

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【ポートフォリオの分析】

本投資法人は、オフィスビルおよびレジデンスを投資対象とし、東京経済圏を重点投資先としながら地方 主要都市にも一定程度投資を行う複合型の投資法人である。中長期的にはオフィスビルとレジデンンスの投 資金額における比率をおおむね 6:4 とすることを目標として掲げている。

現在のポートフォリオの用途別の内訳は、オフィスビル(優先出資証券を含む)で約66. 8%、レジデンス で約 33. 2%の取得価格比率となっており、NT T 都市開発からオフィスビルを中心に取得を進めた結果、オフ ィスビルの比率が上昇傾向にある。

エリア別の内訳については、取得価格ベースで、東京 23 区で約 89. 9%(うち東京都心 5 区で約 67. 9%)、 周辺都市部で約5.8%、地方都市で約 4. 3%と都心比率が高いポートフォリオを構築している。一方で、近年 では NT T 都市開発とのポートフォリオシナジーを高めるために、地方主要都市部にも投資エリアを拡大し ており、今後の取得動向には注目している。資産規模拡大を図る上で大型の物件(優先出資証券を含む)の 取得をしているが、ポートフォリオの分散状況、特に上位物件比率や上位テナント 10 社比率については大 きな変動は特段ない。(NT T 都市開発がメインスポンサーとなる前の 10/ 4 期末における取得価格比で最大物 件:約 5. 6%、上位 3 物件:16. 1%。15/ 4 期末における最大物件:約 8.5%、上位 3 物件:19.1%。上位テナ ント 10 社比率については 10/ 4 期末:23.8%、15/ 4 期末:23. 4%)。

ポートフォリオのうちオフィスビルの平均築年数は15/ 4 期末で約 24. 7 年。築年数の経過とともに一般的 にはオフィスビルとしての競争力が低下することが想定されるが、本投資法人では、リノベーションによる 競争力の維持を図ると同時に、ポートフォリオの質的向上を図るため、NT T 都市開発との間で相応の経年物 件について資産の入替を行っている。今後についても、NT T 都市開発からは物件の供給のみならず、物件の 入替についてのサポートがなされることにより、本投資法人のポートフォリオが継続的に強化されていくこ とが期待される。

稼働率は足元では高水準となっている。ただし、オフィスビルについては、11/ 4 期において「K N 渋 谷 3」や「かながわサイエンスパーク R&D 棟」における大型テナントの退去によりオフィスビル全体の稼働率 が70%台まで落ち込み、その後のリーシング活動の結果、これらの物件の稼働率を引き上げることには成功 したもののオフィスビル全体としては 90%程度で推移してきた。14/ 4 期からようやくオフィスビル全体の 稼働率が上昇し、15/ 4 期末時点では 96. 1%となった。これまでオフィスビル全体の稼働率がやや低迷してい た要因として、オフィス市況の低迷の他に NT T 都市開発がメインスポンサーとなる以前から本投資法人が 保有していたオフィスビルの中に競争力が比較的劣る物件もあったためと推測される。近年では NT T 都市 開発から信用力の高いテナントが入居している物件を取得することによりポートフォリオの強化を進めてお り、その結果、オフィス市況の改善と相俟って稼働率の上昇に繋がったものとみている。

レジデンスについては、一室当たりの平均面積が大きい Wide タイプの物件において稼働率の変動幅がや や大きかったが、Wide タイプ物件の一部売却やポートフォリオの拡大を通じて、ポートフォリオ全体の稼働 率の変動性は徐々に低下しているものとみている。

【NT T 都市開発の概要】

NT T 都市開発は、86 年に旧電電公社の民営化による日本電信電話の発足を契機として設立され、旧公社 時代からの局舎等の建築に関する知見をも活用しながら「アーバンネット」シリーズを代表とするスペック の高いオフィスビル開発と、こうした不動産の賃貸業務における豊富な実績を有する。その一方で、06 年か らは不動産ソリューション事業の一環として不動産ファンドの運営にも進出しており、足元では私募 RE IT の組成も予定されている。なお、当社が発表した中期経営計画においては、14 年度からの 5 年間で、総額 1, 500∼2, 000 億円程度の資産を J - RE ITおよび私募リート等に売却する予定となっている。

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る。また、オフィスビルのPM 業務についても、NT T 都市開発の子会社であるエヌ・ティ・ティ都市開発ビ ルサービスへの集約を進めるなど、テナントリーシングや物件の保守・管理にもグループとしての知見・総 合力が活用されていくことが期待される。

【主要物件の概要】 ( 1) グランパーク

本物件は、96 年 8 月竣工、地下 4 階地上 34 階建て、延床面積約 160, 000 ㎡のオフィス棟、住宅棟および 商業等から構成される大規模複合施設であり、スポンサーである NT T 都市開発が開発した物件である。本 投資法人は一棟の建物全体に係る準共有持分約 13%を保有。

本物件は、J R 山手線「田町」駅から徒歩約 5分、都営地下鉄三田線・浅草線「三田」駅から徒歩約 7分 に位置し交通利便性は良好である。

建物竣工後約 19 年を経過するがオフィスのスペックは新築オフィスビルと比較しても一定の競争力を有 する水準である。また、敷地内の約60%が様々な樹木が植栽された緑豊かなオープンスペースとなっている など居住環境としても良好である。本物件のオフィス棟には、NT T ファシリティーズやエヌ・ティ・ティ・ コミュニケーションズなどの NT T グループ企業が複数階にわたり入居し、外部成長面および内部成長面に おいて NT Tグループのサポートを享受している物件である。

取得日:13 年 11 月 8 日

取得価格:11, 490 百万円(ポートフォリオ比:約 4. 9%)

( 2) アーバンネット池袋ビル

本物件は、88 年9 月竣工、地下1 階地上16 階建て、延床面積約25, 000 ㎡のオフィスビル。NT T 都市開 発が運用していた私募ファンドから 15 年 1 月の公募増資を通じて取得した物件である。

本物件は、J Rをはじめ複数の私鉄・地下鉄路線が乗り入れるターミナル駅である「池袋」駅から徒歩約9 分、東京メトロ有楽町線「東池袋」駅から徒歩約 7分に位置し、池袋エリアを代表する大規模複合施設であ るサンシャインシティに近接する。

本物件は建物竣工後約 27 年を経過することから、新築オフィスビルと比べた場合には、空調等の設備水 準や天井高等でやや劣る水準である。NT T グループ企業が長年にわたって入居しているため、当面リーシン グにおいて特段の懸念点はないものと認識しているが、最寄駅から徒歩分数をやや要する点やこうした設備 水準を考慮すると、将来、仮に当該 NT T グループ企業が退去した場合の第三者への賃貸を含めたリーシン グに係る対応を想定した、今後の物件のバリューアップなど PRA の運営・管理における取組の状況について は留意していく必要がある。

取得日:15 年 1 月 22 日

取得価格:13, 600 百万円(ポートフォリオ比:約 5. 8%)

(担当)杉山 成夫・秋山 高範

■ 格付対象

発行体:プレミア投資法人 【新規】

対象 格付 見通し

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格付提供方針に基づくその他開示事項

1. 信用格付を付与した年月日:2015 年 7 月 6 日

2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:藤本 幸一

主任格付アナリスト:杉山 成夫

3. 評価の前提・等級基準:

評価の前提および等級基準は、J C R のホームページ(http:/ / www. jcr. co. jp)の「格付方針等」に「信用格付の種類

と記号の定義」(2014 年 1 月 6 日)として掲載している。

4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:

本件信用格付の付与にかかる方法(格付方法)の概要は、J C R のホームページ(http: / / www. jcr. co. jp)のストラク

チャード・ファイナンス「格付の方法」のページに、「J - RE IT 」(2014年 6月 2日)の信用格付の方法として掲載し

ている。

5. 格付関係者:

(発行体・債務者等) プレミア投資法人

6. 本件信用格付の前提・意義・限界:

本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。

本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての J C R の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性

の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので

はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外

の事項は含まれない。

本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま

た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、J C R が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入

手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。

7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:

・ 格付関係者が提供した監査済財務諸表

・ 格付関係者が提供した業績、経営方針などに関する資料および説明

8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:

J C R は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、

独立監査人による監査、発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリストによる検証など、

当該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。

9. J C R に対して直近 1 年以内に講じられた監督上の措置:なし

■留意事項

本文書に記載された情報は、J C Rが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また

はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、J C Rは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、

的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、J C Rは、当該情報の誤り、遺漏、また

は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。J C R は、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、

金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因

のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、J C Rの格付は意見の表明であ

って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも

のでもありません。J C Rの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として

発行体より手数料をいただいて行っております。J C Rの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、J C Rが保有しています。J C Rの格付データ

を含め、本文書の一部または全部を問わず、J C R に無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。

■NR S R O 登録状況

J C R は、米国証券取引委員会の定める NRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating O rganization)の 5 つの信用格付クラスのうち、以下の 4 クラ スに登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。

■ 本件に関するお問い合わせ先

参照

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